医療連携 運動器疾患

木村 衛 先生 顔の見える関係になり連携病院同士の風通しも良好に

医療法人桂名会
木村病院
理事長

木村 衛 先生

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●―八事整形医療連携会に参加された経緯をお聞かせください。

当院では、地域連携パスの運用が開始される以前から、名古屋第二赤十字病院と紹介状による紹介・逆紹介を頻繁に行っており、55床ある回復期リハビリテーション病棟のうち、常時4〜5割が名古屋第二赤十字病院からの患者さんになります。情報不足による受け入れ時のトラブルや、患者さんの不満を少しでも解消できる良い機会であると考え、連携会の話を受けたときは率先して参加すべきであると思いました。

私どもの医療法人は、病院のほかに訪問看護ステーション、在宅介護支援センター、老人保健施設、デイサービス、ヘルパーステーションなども展開しており、さらには地域包括支援センターも併設しています。治療のみならず、地域住民の予防や介護までを関連施設と連携しながらサポートしていく役割を担っているため、他施設との交流が深まるメリットを感じたことも参加のきっかけになっています。


●―連携会に参加されたメリットをどのように感じていらっしゃいますか?

連携会の参加を重ねるうちに、いわゆる“顔の見える関係”になってきたことを強く実感しました。また、病院紹介の機会から、他施設の情報も得られることで、名古屋第二赤十字病院と当院の関係だけでなく、連携病院同士の間の風通しも良くなってきたと思います。連携病院同士はライバルにもなりかねない関係ですが、施設ごとの専門性が把握できれば、適切な施設へ患者さんをスムーズに紹介でき、それによって紹介施設の偏りも解消されます。例えば、当院の場合は、私が循環器の専門で、常勤医が消化器の専門なので、そうした疾患を併発されている患者さんが優先的に紹介されるようになりました。


●―今後の課題をお聞かせください。

名古屋市内には、複数の計画管理病院があり、それぞれの病院との間でも地域連携パスが運用されています。今後は脳卒中をはじめ他の疾患も地域連携パスの作成が拡大されていくことを考えると、連携施設は同じ疾患でありながら複数の地域連携パスを使用しなければならなかったり、計画管理病院が行う地域連携パスの合同委員会に頻繁に出席しなくてはならなくなるため、今後は地域で共通の連携パスを運営して欲しいと思います。


名古屋第二赤十字病院 木村病院
佐藤先生
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陽明 寺本クリニック 加藤病院
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転載:アステラス製薬「Astellas Medical Net」